FullPageOSでRaspberry Piをキオスク端末にする
なぜか家に2つも転がっているRaspberry PI 2を見て、ふと思い立ったのでキオスク端末にしてみました。あまり使わないけれど、Raspberry Pi 3がなんとなく欲しいです。
Raspberry Pi3 Model B ボード&ケースセット (Element14版, Clear)-Physical Computing Lab
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「Raspberry Pi Kiosk」で検索すると、起動時にChromiumを自動的に実行するように設定するのが一般的なようですが、FullPageOSというそれっぽい名前のRaspbian派生OSを見つけました。
FullPageOSも起動時にChromiumをキオスクモードで起動しているだけではあるのですが、インストールするだけで目的が達成できそうなので、これを使ってみることにしました。
インストール
READMEに記載されているミラーサイトからダウンロードします。
2016/11/14現在は「2016-07-20_2016-05-27-fullpageos-jessie-lite-0.7.0.zip」が最新版のようです。
ダウンロードしたファイルをunzip
などで展開すると、2016-05-27-fullpageos-jessie-lite-0.7.0.img
ファイルができるので、このファイルをRaspbian導入時と同じようにdd
コマンドなどでSDカードに書き込みます。
起動
起動については特に他のOSと変わらず、MicroSDを挿した状態で電源ケーブルを差し込むだけです。
ディスプレイを繋いでも表示されない場合は、HDMIケーブルを挿した状態で電源ケーブルを挿し直してみてください。
起動が完了するとChromiumでWelcomeページが表示されます。
SSHでログイン
FullPageOSはBonjourを使って fullpageos.local
でアクセスできるようになっているので、このアドレスを使ってSSHログインすることができます。
デフォルトのユーザー名/パスワードはRaspbian同様に pi / raspberry
です。
無線LANの設定
無線LANの環境があれば配線も楽なので、Raspberry Piも無線で使いたい場合が多いと思います。
FullPageOSは起動時にChromiumがフルスクリーンで起動されるため、GUIで設定をすることは(おそらく)できません。
代わりに、ネットワークなどの主要な設定はテキストファイルに記述することができます。
無線LANの設定は /boot/fullpageos-network.txt
を書き換えることで設定できます。
... ## WPA/WPA2 secured iface wlan0-fullpageos inet manual wpa-ssid "アクセスポイントのSSID" wpa-psk "パスワード" ...
表示される画面の設定
FullPageOSには、いくつかの画面をローテーション表示する仕組みがデフォルトで備わっています。
仕組みと言っても、中身は登録されたURLをiframe
で表示し、一定時間で切り替えるだけの簡素なものですが、ブラウザ上でタブの追加・削除ができるようになっており、画面を表示するだけなら特に不自由もないと思います。
また、 http://fullpageos.local/FullPageDashboard でRaspberry Pi以外のブラウザからもアクセスすることができます。
以下の例はDashingのデモページを表示するようにしてみたものです。
不便なところ
外部のブラウザからFullPageDashboardで設定を書き換えたときに、画面を再読込することができないため、毎回 reboot
などで再起動することになります。
多少不便ではありますが、そんなに画面を追加・削除するものでもないですし、起動も数分で済むのでこれは気にしないようにしていますが、少し不便です。
Raspberry Piにキーボードを繋げてしまえばそれで済む話なのですが、それなら再起動してしまったほうが楽かなと思ってそうしています。
まとめ
執務室内にダッシュボード的に大型のディスプレイを置く会社も増えてきていますが、最近のディスプレイはUSB端子もあるので、USB給電が可能という点でもRaspberry Piを使用するというのもよいかもしれません。
その場合、Raspberry Pi 3は電源を選ぶので、あえてRaspberry Pi 2というのもありですね。