エンジニア立ち居振舞い: なぜ必要なのかをちゃんと聞く
なぜ必要なのかをちゃんと聞く
今の主な仕事は社外向けと社内向けのものがあって、今回は後者の話。
いわゆる「社内ツール」というようなやつで、定形作業の負荷を少しでも減らすとか、誰かの職人芸でなんとかやってる作業を、うまく仕組みにして誰でもできるようにするとか、あとはデータを上手く集めて、ちょっと扱いやすく加工したりとか、そういうこともやっている。
で、社内でそういった困り事を相談してくれる人たちは、当然ながら自分よりも彼らの業務をよく知っていて、そのうえで「こんなことをしたい」という相談をしてくれるし、自分もある程度はその業務がどのように改善されるかとか、どんな設計にしたらいいか、どんなデータを集めてあげればいいかは想像がすることができる程度の業務知識はあるけど、そういった話のなかですっぽりと抜け落ちることがあるのが「なんでそれが必要なのか」じゃないかと思う。
自分はせっかちなので、「なるほど。そういうことね」とか、「あ、これでいける」と思ったらすぐに手を動かしてしまいたくなる。そういうときこそ、ちょっと意識的に「なんでそれがあると嬉しいんだろう?なんで必要なんだろう?」というのを、ここ数年は考えたり、直接聞いてみたりするようになった。
「なぜ必要なのか?」と改めて聞いてみると、自分のイメージ通りだったりもするし、ズレてた認識を修正できるかもしれないし、それはすでに別のツールがカバーしている問題かもしれないし、もしかしたら、もっと別の大きな課題が今の状況を引き起こしていることに気づくかもしれない。特に最後に挙げたようなものが見つかれば儲けものだ。
「ユーザーは自分が何を求めているか、ユーザー自身はそれを本当に知っているのか?」というのを、この前プロダクトマネージャーカンファレンスでも聞いた気がする。ちょっとした社内ツールでも、「なんでそれが必要なのか?」を(社内の)ユーザーから引き出し、エンジニアとして彼らの困り事を本当に解決するものを作っていきたいなと思っている。